アウトドア完全ミリしら女がソロキャンプをやった

産まれてこのかたキャンプしたこと一切なしアウトドア無縁マンの人間がいきなり一人でキャンプやってみたけどなんとかなったな~という記録で~す。


わたしは「外気が好き」「一人が好き」「バイク乗るの好き」「暗いところで星を見たい」的な思いがあって、それらを満たせるキャンプというものには漠然とした憧れがあったんだけどずーっと尻込みしていたのです。

というのも、わたしはキッズの時分からキャンプ的な文化に一切触れずに育ってきたもんだからノウハウがないんよ。
課外授業も地区の夏季体験もごはん付きの自然の家的なとこに泊まるやつだったんで、屋根のないところで寝たのは若かりし頃に泥酔して駐車場で寝た時ぐらいだし……。

だから大人がやるキャンプ=C.W.的「マジ」な、流木になんかよくわからんやつをカッカッやって火をつけて沢の水で飯ごうすいさん……みたいなイメージがあって、こんなわたしのような右手にペンライト左手にスマートフォン握りしめて生まれてきたような女が果たしてできるものなのか……と思ってたわけ。
あとほら………なんていうか……いろいろ揃えると「お高いんでしょう~?」っていう。オデ、イロイロ、買わなきゃダカラ……?BDとか、CDついてる券とか……。


そんなこんなで10年以上ウダウダしてたらあれよあれよという間に世間にキャンプブームが起きまして、わりと手ごろな価格のお道具が増えてきまして。
それに伴いキャンプ系ユーチューバーやらブロガーやらも山ほど発生し、それらの発信を山ほど見ているうちに「準備さえしておけばガチ勢じゃなくても案外何とかなるのでは……?」「もしかして気軽なレジャーなのでは?」という気持ちがだんだんと沸き上がってきておりました。

そんなところにこの新型コロナ騒動よ。
おシンコロの影響で、1年分ほぼ毎月発生していたペンライトを振る的イベントが根こそぎごっそりぶっとんじゃったんですよ。
しょうがないこととはいえ、マジか〜という行き場のない思いとともに、財布とスケジュールに若干の余裕が発生したので勢いあまって買ってしまったのです。テントと、シュラフと、エアマットを。この3つは災害のときとかにも役に立つしさ!という言い訳をしつつ。


買ったからには……と、とりあえず近場の公園に持っていって試しにテント張ってみたけど、これがめ~ちゃくちゃ簡単なのね!
なんならテントというものを間近で見るのすら初めてに近いのでもっとモタモタするかとするかと思ってたんだけど、説明書を見ながらやればめちゃくちゃ簡単にできて拍子抜けした。す、すごい……。ディスイズ令和……。アウトドアの夜明けぜよ~!

そんで早速中に入ってみると、良、良~~~~~…………。テントってこんないいわけ……?外の開放的な気持ちよさはそのままなのに、入口越しに見るだけで風景が「外界」になるんだね~。良き……。

キャンプというものに腰が重くなっていた大きな要因である「テントの設営ムズそ〜」がなんなくクリアできてしまった上に、思った以上の良さも感じ取ってしまったので、これはいけるかも!!という心がめちゃくちゃ強くなった。


それと、実際にテントに入って寝っ転がってみることでよりリアルにわかったということもありまして。
よく「キャンプの失敗例」として挙がっているもので「めちゃくちゃ寒かった」というのがあるんだけど、これをわたしは「テントには保温力がないので、テント内の気温がほぼ外気温と同じになる」ことだと思ってたんだけど、どうやら違った。
これ「地表温度がめちゃくちゃ低い」ってことだったのな!
あの~~~、地面って信じられんほど冷たい!!靴やら床って偉大だったんだね~!!
テントと寝袋の間にエアマット敷いてたんだけどまぁ~気休め!ぜんぜんスルーしてくるし冷気つええよ~。
気温20度近い秋晴れの日の平地でこれなら、行こうと思ってるキャンプ地早朝の最低気温5度が乗り切れるわけがない……!!

そう実感したわたしは「まあ寒いつってもカイロ死ぬほど持っていけばいけるっしょ!」というヘラヘラした考えを即・改め「何はなくとも断熱……何はなくとも断熱……」とうわごとのように繰り返すのだった……。
カイロや湯たんぽをいくら用意したところで、断熱しないと全部地面に奪われ、死、ある…………。ということであわてて小さいカーペット的なものを買い足しました。


そんなこんなで最終的にキャンプに持っていったものはこちら。
買うときのポイントにしたはこの2点です

■バイク移動になるので、あまりかさばるものは避ける
■一回でやめるかもしれないので、他でも使いまわせるものかとりあえず安いものかにする

・テント&グランドシート
・エアマット
シュラフ
・ふかふかカーペット(小)
・ちっちゃい毛布
・湯たんぽ・カイロ
・レジャーシート
・タープポール
・自在付きロープ
・ペグ
・ペグ用のハンマー

・チェア
・テーブル
・コンロ
・たきび台

・ウォータージャグ
・クッカー
・メスティン
・タンブラー
・フォーク・スプーン・わり箸
・固形燃料
・フッククリップ
・チャッカマン
・火ばさみ
・なべつかみ
・でかいジップロック
・食材

・でかいリュック

新規に購入したものたちの費用は、なんだかんだ揃えたら大体4万円になりました。
セールやたまったポイントとか使ってるし、とりあえずで安いものを揃えたとはいえ、それにしても数字にするとやばい。ヒエ~……。安いものをちょこちょこ買いしてたからまとめるとダメージ食うな……。


愛車のPCXくんはキャリアなどをつけてない素の状態なので積載量はまったく期待できず、とにかくリュックにつめこんでなんとかするしかない。
最終的に収まりはしたものの、重さ15キロぐらいになってしまった。
背負っているとはいえ、バイクに乗ってるときはシートに乗っける形になるのでいけるだろと思ったんですが、肩は概ね終わったね……。


そんなこんなで準備もできたところで、キャンプ場に予約。土日はいっぱいとのことなので、有休を使って平日に予約をしました。
重い荷物を背負ってだから、運転のバランスとか大丈夫かな~と思ってたけど、スピード出す方じゃないし案外大丈夫でした。なんか若干の夜逃げ感あってルックスがダサかったけど。


そうこうしてるうちにキャンプ場について、受付をします。土日はブームもあっていっぱいなんだけど平日はめちゃくちゃすいてるらしい。

「場内のお好きなところにテント張っていいすよ~」とのことだったので、場内を一周して悩んだ挙句におこもり感ありつつも一人にはぜいたくなスペースを占領できるところを陣地にすることにしました。

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贅〜 奥にハンモックかけてくれと言わんばかりの木もある


行ったキャンプ場はめちゃくちゃ広い敷地を段差と木立でエリアが区切ってあったので人の目をあまり気にせずによくてめちゃくちゃ良かったです。ド初心者だから手際の悪さ見られたら恥ずかしいし……。


早速設営に入ったんだけど、テント自体は一回試し張りしてたのもあってめちゃくちゃスムーズに張れたものの、わりと石が多めの固い地面だったのでテント下になる場所の小石を取り除く作業にすごい時間がかかってしまった。これは想定外だよ〜!
きりがないから寝床の下以外はある程度でいいかって思って手抜きしたんだけど、入口近くに地味にでかい石が残っててテント入るときの膝をつく動作のたびにいちいちダメージを食らった。
入口にダメージ床あるの、RPGだとあるあるだけどリアルだとこんなにつらいとは……。


あとペグ。ペグ~~~!地面かてえ~~~~!!ささらね~~~~~!!!
こんなこともあろうかと、テントに付属してたのとは別に硬いペグを買ってたんだけど、ペグハンマー(100均のプラ&ゴムハンマー)のほうがどんどん削れていくという。
設営終わったころには手は痛いしハンマーの端がえぐれてアールついてたんだから。そんなことあるぅ?!?!帰ったらオラぜってェちゃんとしたハンマー買うだァ~~……。んがッ!(俺らハンマーさ買うだ/てま幾三)


あと、その他のトラブルといえばエアマットが就寝後2時間ぐらいでぺちゃんこになってウケた……。朝に確かめたら単に栓が甘かっただけだったんだけど、あんなに頼りないと思ってたマットの1枚あるなしで全然温度違うのね~~~。わたし寝つきがいいんで、日ごろ途中覚醒しないんだけど寒くて目が覚めちゃったの初めてですよ。

足元は冷えることを想定して湯たんぽいれてたけど、肩からの冷気も同じぐらいえぐいのも想定外でした。タオルを首に巻いて寝たら大丈夫な程度で良かった。

でも、つまずいたのはそのぐらいで、あとはめちゃくちゃいい時間をすごしてしまいましたよね……。


例えば、自然多めの行楽地なんかにいってベンチやカフェでちょっと一休みするじゃないですか。そのときに、疲れとか眺めの良さとか飲み物のおいしさとかいろいろなものがあいまって「はぁ~~~ずっとこうしていたい………なんなら横になりたい………」って思うじゃないですか。その瞬間がずっと続く感じです。しかも横になれる。さいこ……良い……。
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良すぎか?


あと、すでに100万人が言ってるとおもうんだけど、たき火ってマ~ジでいい。あったかいし、ずっと動いてて飽きないし、適度に世話のしがいがあるのもいい。天然のたまごっちじゃん。天然のたまごっちはにわとりか。


そんなこんなで「アウトドア初心者が」「一人で」キャンプ、どうなるかと思ってたけどどうにかなりました。
なんだかんだでうまくいったのは、
・動画を見たり、初心者向けの本を読んだりして下調べをすること(特にやってはいけないこと、やったら危険なことを把握しておく)
・道具は一回安全な場所で使ってみること
をやったからかな~と思っています。

もちろんほかの人から見たら至らないところもあるとは思いますが……新しくめちゃくちゃ楽しい趣味ができたのはうれしいし、地味に続けていきたい。


誤算なのは、道具は揃えたしあとはそんなにお金がかからず続けていけるだろうと思っていたのに、なぜか欲しい道具がどんどん増えていくわ、より荷物が積めるバイクを買わないとだわ、そのための免許も取らないとだわでどんどん貯金が減っているところです。おかしいな………。